「いいゆめ・ゆし・きぶん。」

イラストレーター佐藤右志の脳内備忘録ブログ

からだがあるわたし。その3 弱さという強さ①

私には長い間、身体的劣等感があったように思います。

 

それは外見的なものというより、「元々もつ身体の力が弱い」という劣等感。

 

元々私は小児喘息持ちで、季節の変わり目などには必ず風邪をひき、その度に喘息の発作を起こし、いつも学校を休みがちな虚弱体質な子供でした。

 

一度発作が起こると、生きた心地がしません。まともに呼吸ができなくなるのです。いつもこのまま呼吸ができなくなって死んでしまうのではないかと思いながら、何も出来ず布団の中で小さくうずくまり、うつ伏せになりながら背中でなんとか必死に呼吸をして、ただただ早く発作が過ぎ去ってくれないかと、朦朧とやり過ごすことしか出来なくなるのです。

 

なので、発作が起こるとすぐ緊急で病院に連れて行かれ、いつも吸入器のお世話になりました。吸入器をかけた後は、あの発作がまるで嘘のように呼吸がスムーズにできるようになるのです。

 

私にとって、吸入器はまるで魔法のようなものでした。

 

そんな訳で私は、頻繁に病院に通っては大量のお薬に頼るということが当たり前の子供時代を過ごしてきました。

 

そして、段々と成長するにつれて体力もつき、女子なので思春期頃には月のものも始まり、身体の自然な変化に伴っていつの間にか小児喘息の発作が起こることもなくなりました。

 

喘息が起こらなくなり、長年の病院通いやお薬を飲むことから解放されたことは私にとってとても大きなことでした。それ以来私は、子供時代の反動もあってか、病院通いもお薬に頼ることも殆どしなくなりました。

 

というのも、子供の頃、体調を崩す度に処方される大量のお薬を飲むことが毎回すごく苦痛で、嫌気がさしていたことと、子供ながらに、なんでこんなにお薬は不味いのか、そして、なんでこれほどまでに大量のお薬を飲んでいるにもかかわらず、一時的に治ってもまた度々病気になるのか、病気が完治しないのか素朴に疑問だったのです。そして、薬に依存し続けたくなかったのです。

 

小児喘息は自然と治ったとはいえ、その後は身体の別の不定愁訴に度々見舞われるようになりました。その度に、あいも変わらず「私って身体がホント弱いなぁ…なんでこんなに身体が弱いんだろ…ホントに健康体になりたい…」と自分の生まれ持った虚弱体質を憂い悩みながら、ずっと自分の弱い身体に向き合わざるをえない日々を過ごしてきました。

 

そして、いつも何かある度に「身体さえもっと強ければ○○出来たのではないか?とだけは思いたくはないなぁ…いつも身体の不調を精神力でカバーし続けるにも限界があるよなぁ…」とも心の何処かで思っていたので、私にとって「如何にして心からの健康体を保つか」ということは、生きていく上で長年の重要なテーマになっていました。

 

 どんなに無視しても、忘れたフリしても身体があらゆる症状をもってして「自分の身体」「健康」というものを嫌でも意識させてくるのです。

 

そして、当たり前のことなのですが、何事につけ、根本に身体がなければ、この世では、為すことも成せないのですよね。精神力だけでは…

地に足をつけて生きるには心の乗り物である身体を健康に保つことはホントに重要なことだなとつくづく思います。

 

そんな訳で私は、根本的な体質改善をすべく、自分なりにできそうな興味が沸いたことを色々試してきました。食事、運動、ヨガ、断食、、、、

 

どれもそれなりに自分に合っていて効果もあるし、役立つなと思うものがたくさんありました。劇的に根本体質が変わったかというとまだ道半ばかなぁと思いますが、少しずつ、でも確実に私に変化をもたらしてくれてきたように思います。

 

 

その4に続く